【書評】やり抜く人の9つの習慣⑥やり抜く力を発揮する | Hosiduki Ryuya Official Website

参考文献: 「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「金持ち父さん貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ著/白根美保子訳/筑摩書房)

前回は成長することにフォーカスすることで目標達成までの距離を縮めるというお話をしました。

星月 龍哉

では目標達成自体にフォーカスすると何が一番大事でしょうか?

目標達成するには最後までやり抜くことが一番大切です。

やり抜く力を持つ人は、あらゆる困難に屈することなく、長期的目標を達成することに全力を尽くします。

しかし「私にはそんな力ない」や「自分には成功する資質はない」という声が多いのも事実です。

ではやり抜く力を発揮するにはどうやればいいのか、第6章「『やり抜く力』を持つ」に書かれている興味深い2つの考え方から見ていきます。

固定的知能感と拡張的知能感

スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエックによると、人間の知能に関して2つの考え方があるとのこと。

それが固定的知能感拡張的知能感で、私たちはそのどちらかを持ってるようです。

ではそれぞれどういう考え方なのか、どう違うのか見ていきます。

何のせいにするかによる違い

固定的知能感とは「個々の人の知能は持って生まれたものとして固定されている」という考え方です。

いわば個々の知能能力は生まれたときから決まってるので、努力しても埋めれない、ということです。

それに対し拡張的知能感とは「能力は経験や努力を重ねることで高めることが出来る」という考え方です。

つまり能力は変更可能だという前提に基づいてます

個々人がどちらの知能感を持ってるかを見極めるには「何のせいにするか」で判別出来ます。

固定的知能感の人は「私には●●する能力がない」と最初から出来ないと決めつけてしまってます

それに対し拡張的知能感の人は「●●が出来ないのは努力が足りないせいだ」と努力次第で出来るようになると考えてます

2つを見比べるとかなり考え方が違うのが見てとれます。

成功は自分のがんばり次第

成功に向けての正しい知能感は拡張的知能感になります

固定的知能感野人は最初から出来ないとあきらめる時点で終了です。

それに対し拡張的知能感の人は努力やがんばり次第で目標達成できると信じています。

つまり成功は自分のがんばり次第で掴めるということです。

では固定的知能感の人は何に気をつければ成功に近づけるでしょうか?

自分自身の思い込みを注意深く観察する

人は思い込みだすとそれが真実だと決めつけてしまうことがあります。

これが悪い思い込みだった場合は、へたすると修正が出来なくなる場合もあります。

したがって思い込み出したらまずは本当にそうなのか注意深く観察する必要があります

ではどうやればうまくいくようになるでしょうか?

「成長することなどできない」と思い込めば、現実でも成功できない

「自分はこの先成長なんてできない」と思い込む限り、現実での成功はありません

固定的知能感の人の口癖は「私には出来ない」「私には無理だ」です。

最初から出来ないと決めつけてしまってます。

ひとつも前に進めてないため、これでは成功するのは難しいですよね。

それに対し拡張的知能感の人は「今の自分には何が足りないか?」「どうやれば出来るようになるか?」というのが口癖です。

つまり目標までに今の自分に何が足りないかを自問し、それを達成するにはどうやればいいかを常に考えているのです。

どちらが成功するかは明白ですよね。

どんな能力でも、努力次第で高めることができる

どんな能力でも、たとえ達成が難しいものであっても正しい努力を行えば高めることが出来ます

固定的知能感の人のように最初から出来ないと決めつけるのではなく、どうやればいいかを常に考えて、正しい努力を積み重ねると目標達成出来る確率は高まります。

ただし間違った方向に努力すると目標達成まで遠のきます。

目標まで何をやればいいか、どういう努力が必要になるかを計画を立てて実行しましょう。

「金持ち父さん貧乏父さん」からみるやり抜く力の大切さ

今回は僕の失敗談ではなく、有名な著書「金持ち父さん貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ著/白根美保子訳/筑摩書房)から固定的知能感と拡張的知能感の違いを見ていきます。

著者のロバート・キヨサキ氏には金持ち父さんと貧乏父さんの二人の父がいました。

貧乏父さんは実父で教職についてましたが、口癖が「私には出来ない」、つまり典型的な固定的知能感の人でした。

一方金持ち父さんは友人の父親ですが、口癖が「それをやるにはどうしたらいいか?」、つまり典型的な拡張的知能感の人でした。

ある日にキヨサキ氏が貧乏父さんに「金を作るにはどうしたらいいの?」と質問したとき「私には教えることが出来ない」といわれました。

一方金持ち父さんに同じことを質問すると「どうやればお金を作れるか、考えてごらん」といわれたのです。

結局キヨサキ氏は金持ち父さんの教えに従って金持ちになるのですが、もし貧乏父さんの生き方に従ってたら、一生お金持ちになれなかったでしょう。

その後貧乏父さんはアイスクリームのビジネスを始めるのですが、常に「私には出来ない」という考えがあるため失敗してしまい、金持ち父さんは常に考えながら目標をやり抜き、地域で一番の金持ちになったのです。

このことから最初から出来ないとあきらめずに最後までやり抜くということがいかに大切かわかるでしょう。

まとめ

では今回の話をまとめると、

・固定的知能感と拡張的知能感の違い・成功は自分のがんばり次第・自分の思い込みを注意深く観察する・「成長することなどできない」と思い込めば、現実でも成功できない

・どんな能力でも、努力次第で高めることができる

以上が第6章「『やり抜く力』を持つ」のまとめでした。

参考文献: 「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「金持ち父さん貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ著/白根美保子訳/筑摩書房)

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