参考文献: 「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)
前回では目標を具体的にたてるところまで見てきました。
星月 龍哉
では目標設定しただけでスムーズに行動できるかといえばそれだけでは目標を達成出来ません。
では目標設定後は何をすべきでしょうか?
第2章「目標達成への行動計画をつくる」に基づいて僕の体験談と照らして見ていきます。
目標を作ったらすぐに計画をたてる
目標設定を済ませたらすぐに計画をたてましょう。
計画をたてることでいついつまでにこれを行うにはこの後何を行えばいいか明確にわかってきます。
といっても忙しい現代社会においては目標はひとつとは限りません。
たとえばAという資格をとるという目標のほかにBという資格をとる目標があったとします。
なお2つの資格には共通している試験科目が多いとします。
これを計画なしに両方勉強したとすると、よくて2つのうちひとつが受かるか、両方とも落ちるのが目に見えてます。
これを次のように計画すればどうでしょう?
・共通する科目を中心に学習できる計画をたてる。
・異なる科目のうち必須科目は同時に進行できるように工夫し、選択科目は後回しにする。
これだけでかなり合格率が上がるでしょう。
ただし計画をたてるだけでは充分ではありません。
予想外の出来事が起こる場合も考えないといけません。
ではどう対処すればいいのでしょうか?
if-thenプランニングを活用する
if-thenとは「もしこうなったら、こうする」という意味ですが、この考えを応用して計画をたてる方法が「if-thenプランニング」です。
では前回の4〜5年で体重62kgを達成するという目標を例としてif-thenプランニングを使って計画をたてた場合はどうなるか見て行きます。
僕は目標達成する手段として休みの日にジョギングをしてますが、基本晴れの日しか走りません。
なのでこれをif-thenプランニングに当てはめると「もし雨が降るなら、走らない」や「もし雨が降るなら、筋トレをする」というふうに使います。
天気がいつも晴れとは限りませんので、あらかじめ雨天になった場合の計画も作っておきます。
何も計画を立てない場合と比べると実行する確率は格段に上がります。
考えられる障害を見つけ出し、対処方法を考える
またif-thenプランニングを実行するうえで考えられる障害をあらかじめ調べておくことも重要です。
今回のように雨天の場合とか、体調崩して熱が出た場合、急用ができた場合など様々な障害になるべき事項が考えられます。
対処方法はもちろんif-thenプランニングです。
考えられる障害を思いつくまま書き出し、それらに対するif-thenプランニングをたて、計画を組み立てていくのです。
毎日実行し、習慣化する
ただ計画をたてただけで満足しても、それを実行しなければ絵に描いた餅になります。
計画をたてたら必ずそれを毎日(毎回)実行するように心がけましょう。
毎日実行することで習慣化され、これをやらないと気持ちが悪いという状態にまで自分を追い込むことで、より設定した目標に近づくことができます。
行動計画をたてる段階で失敗したこと
ではこれらの方法で計画をたてずに実行した場合はどうなるでしょうか?
僕の司法試験受験の実例だと目標もあいまいで、計画というのもスクールのスケジュール通りに勉強をこなしてるだけでした。
そのために起床してから就寝までの緻密な計画も練ってませんでした。
当然不合格でした。
学習計画があいまいだったので当然if-thenプランニングすら思いつきませんし、実行してませんでした。
もしif-thenプランニングに基づいて計画をたてていたら今とは違った結果が得れたかもしれません。
まとめ
今回のことをまとめると、
・目標設定したらすぐに計画をたてる。・目標達成までに障害になりそうなものをあらかじめリストアップする。
・if-thenプランニングを活用して計画をたてる。
以上が第2章「目標達成への行動計画をつくる」のまとめになります。
参考文献: 「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)
- 【書評】やり抜く人の9つの習慣①目標を具体的にたてることの重要性
- 【書評】やり抜く人の9つの習慣③目標までの距離を把握する