参考文献: 「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)
星月 龍哉
物事をやり抜くためにはやるべきことを習慣化させることが重要です。
今回紹介させていただく「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)には習慣化させる9つのことについてわかりやすく書かれてました。
まず最初に第1章「目標に具体性をもたせる」を読んで僕が気付いた点、過去の失敗談、ワークアウトして得られたことについて話していきます。
第1章「目標に具体性をもたせる」を読んで気付いた点
物事を始める前にまず最初に行うことが目標設定です。
目標がしっかり定められていないと行き当たりばったりになり、期待した結果を得られずに終わってしまうケースがほとんどです。
ではどういうふうに目標をたてればいいのか見ていくことにします。
目標をたてるときは具体的に落とし込む
目標をたてるときに重要なのはやるべきことを具体化させることです。
つまりやるべきことを形にあらわせるようにするということです。
たとえば僕の場合は4年ほど前までは体重が85kgを超えた肥満体だったのですが、目標をたて66kgまで痩せることに成功しました。
ここで重要なのがただ痩せたいというのを目的にしてはいけないということです。
必ずいつまでにどれくらい痩せるのかという目標、数字化しないといけません。
僕は1年ほどで急激にダイエットしようとするとリバウンドの恐れがあるなと思い、どうすればいいかと父に相談しました。
父も以前は太っていた時期がありましたが、以前に比べるとかなりスマートになっていたので話を聞いてみると、短期間で急激に痩せるとリバウンドは起こるため、4~5年ぐらいでベストな体重まで減らす方法がいいとアドバイスをもらいました。
ベストな体重は身長から105を引いた数字が理想とのことでした。
そこで僕は4~5年かけて体重を62kg(身長が168cmなので)に落とすことを決め、軽いジョギングとウォーキングを仕事が休みの時を中心に実行し、今に至りました。
これがただ痩せたいと思っていただけならあいまいすぎる目標なので今の結果を得ることは難しかったでしょう。
目標をたてるには具体的な形としてあらわせるか、これが鍵です。
メンタル・コントラストとは?使い方
第1章には「メンタル・コントラスト」という言葉が登場します。
著書ではこう定義されてます。
「私にとって成功とは何か」そして「成功への障害は何か」この2つを繰り返し心の中で考える
「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)より
この心の中の作業「メンタル・コントラスト」を僕の実例に当てはめてみます。
まず僕にとっての成功とは今回のケースだと「4〜5年で体重を62kgまで痩せる」です。
そして成功への障害はたとえば間食とかお米の量を減らすとかになります。
今回の例ではまずはダイエットで62kgを達成したときに自分はどう感じているかをイメージします。
いまよりカッコよくなっている様子をイメージしそのときの「感情」を味わうんです。
そして周りの反応はどうなっているか、特にこの場合は異性からの見て自分はどう映るのだろうかと、モテるようになってるかとか(笑)。
そして今の自分と62kgを達成した自分との差(=コントラスト)を埋めるにはどうすればいいかを考えるのです。
それだけではなく62kgになるのを妨げるものは何か?、を同時に考えます。
僕は甘いものやスナック菓子(ポテチとか)が結構好きで太ってる当時はストレスもあったせいか結構食べたりしてました。
その間食をどうやって減らしていくか、といってもいきなりやめるのは難しかったのですが、就寝2時間前までに食べるようにし、その後は食べないとか、食べる量も減らすということもやりました。
でも結局はスッパリやめるのが一番よかったかもです。
そしてもうひとつはご飯、つまり米の量を減らすということでした。
その当時は大きめの茶碗で食べており、医者の検診により米の量を減らすということでやや半分ぐらいにしてましたが、なかなか効果がありませんでした。
そこで思い切って茶碗を小さいものに変えたところ、量が極端に減っていき、最初は苦しかったですが徐々にお腹が慣れていき今では米の量も半分以下になりました。
つまりメンタル・コントラストのやり方は、
・目標を達成した自分をイメージし、その時の「感情」を味わう。・今の自分と目標を達成した自分との差を考え、それを埋めるにはどうするかを考える。
・目標達成までに起こりうる「障害」を考え、同時に目標を達成したときに「得る」ものを感じ、再度障害についてもそれが本当に障害なのかを見直す。
このメンタル・コントラストを活用して目標を目指すわけです。
目標をたてる段階で失敗したこと
では目標をしっかりと立てない場合はどうなるでしょうか?
今回は僕の失敗体験を元に見ていきます。
丁度10年以上前のこと、その時の僕はサラリーマンで今の職とは別の会社で働いてましたが、ある時弁護士になりたいと思い司法試験の勉強を決断しました。
なぜ弁護士になりたかったかというと独立開業し人の下で働くのではなく自分主体で仕事がしたかったこと、また当初はドラマとかゲームとかで弁護士が話題になった時期だったため、一度きりの人生なので挑戦したいという単純な理由からでした。
それで資格学校に通いだし、仕事が終わってから週2回ほど学校で講義を受けて、帰ってから眠い目をこすって復習したりしてました。
しかし司法試験は超難関資格で僕のモチベーションは1年と少しで崩壊しました。
それはここまで読まれた方ならお気づきでしょうが、目標があいまいすぎたからです。
弁護士になってどういう仕事がしたいか、いつまでにどれだけのお金を稼ぎたいか、またどういう弁護士になりたいのかをイメージできてなかったのです。
また勉強に関しても受験日までにいついつまでに憲法を終わらせ、その後いつまでに民法を終わらせ・・というように緻密な学習計画が必要でした。
目標は明確に立てないとそこに行くまでの計画やどんな障害が起こるかをあらかじめ察知することができないというひとつの例でした。
まとめ
以上今回のことをまとめると、
・目標は具体的に、いつまでにどうなりたいかを数字を使って紙に書きだす。・目標を達成したとき得られる自分の「感情」を味わい、今の自分との差(=コントラスト)を考える。・目標達成までに起こりうる障害についてもあらかじめ書き出しておく。
・再度目標によって得られるものを再認識し、そして書き出した障害が本当に障害なのかを考え直す。
以上が第1章「目標に具体性をもたせる」のまとめになります。
参考文献: 「やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学」(著:ハイディ・グラント・ハルバーソン/訳:林田レジリ浩文/出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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